Research Contents

研究内容

 
公衆衛生学とは,ヒトの集団における健康障害を防止する学問です。 研究も,生活環境や食品に関わる内容,医療現場や疾病予防に関する統計解析など,幅広い分野を対象として行っています。これまでにも水処理剤の開発や最適化に関する多くの実績を有し,発毛シグナルを活性化する成分を見出しています。
 

1. 安全かつ安価な水処理技術の開発と排水処理の最適化

世界人口は増加の一途を辿っています。日本の浄水技術は,世界でもトップレベルですが,開発途上国では安全かつ安価な飲料水を供給するための技術が求められています。バイオマスや安価な有機・無機物質などを用いた,吸着法や凝集沈殿法に関連した浄水技術の開発を行っています。
 

2. 抗加齢及び保健衛生に関連した研究

毛髪中の組成を分析し,男性型脱毛(AGA)を始めとした毛髪科学に関する研究を行っています。また,生活習慣に関する大規模調査を行い健康維持・増進に関する統計解析を行っています。さらに,ストレスと脱毛やヒューマンエラーとの関連性について検討しています。
 

3. リンを始めとした有価資源の回収技術の開発

富栄養化による赤潮の発生が環境問題となっており,その制限因子であるリンは,枯渇することが懸念されています。また,レアメタルなどの限りある資源を回収し,再資源化するための技術も望まれています。リンやレアメタルなどの連続回収が可能であり,高耐久性を有する吸着剤の開発を行っています。
 

4. 廃棄物の高度資源化技術の開発

新世紀を迎え今世紀のキーワードの一つは,「持続可能な発展」といわれています。特に,この研究は国連大学がリーダーシップをとり進めている「ゼロエミッション型社会の形成」に関するもので,例えば,廃棄物から吸着剤を創製し,水道原水および染色排水処理への適用について検討しています。
 

5. 衛生・疫学研究の影響評価を行うための細胞毒性研究

薬は適切な範囲で使用しなければ,効力不足や副作用として害にもなります。このラインを見極めて薬を正しく使用するための学問が毒性学になります。疫学や環境浄化に関する研究結果が,細胞レベルでどれほどの影響があるかを調べて評価するための,基礎的な毒性研究に取り組んでいます。
 

6. 重金属を生命科学に応用するバイオオルガノメタリクス研究

メチル水銀などの一部の有機金属体は生体に非常に有害な物質として知られており,単なる「毒物」という認識しかありませんでした。しかし,これを毒性が出ない範囲で細胞に処理することで新たな生命科学現象の解明に利用できる「ツール」としての可能性が見出されつつあります。このような新たな有機金属体の合成とそれを分子生物学に応用した研究に着手しています。

 

7. 油の変敗機構の解明と変敗抑制に関する技術の開発

現代の食文化において,油は必要不可欠なものとなっています。そこで,食用油に着目し,その変敗機構の解明及び油脂の変敗抑制の技術開発を行っています。また,油脂の洗浄・分解能に関する研究を行い,安全かつ安価な洗浄剤の開発に取り組んでいます。